オマー氏の代表作「Diaspora」を、京都府庁旧本館の旧議場に展示するという面白い試みにおいて出力を担当した堀内カラー。出力に際していろいろとアドバイスをいただいたキュレーターの池﨑さんに、オマー氏の作品に込めた想いや、出力した作品についてお話を伺いました。
左から、
KYOTOGRAPHIEジェネラルマネージャー 池﨑一清さん
堀内カラー 石橋
KYOTOGRAPHIEジェネラルマネージャー 池﨑一清さん
堀内カラー 石橋
会場を見た瞬間、
「Diaspora」のシリーズが
映えそうだねって。
「Diaspora」のシリーズが
映えそうだねって。
オマー・ヴィクター・ディオプさんはセネガルのアーティストでして、今回ぜひ展示をしたいということで昨年の7月に代表の2人がセネガルまで口説きに行って、「Diaspora (ディアスポラ)」という彼の代表作のシリーズと、鴨川の商店街を舞台にした「MASU MASU MASUGATA」というシリーズを撮りおろしでやってほしいとお願いをしたんです。
11月に来日して商店街での撮影を約2週間行いましたが、 その間にこちらの会場を見に来て、ここだったら「Diaspora」のシリーズが映えそうだねということで、ここで(京都府庁旧本館旧議場で)、シンプルなかたちで展示しようと決まりました。
11月に来日して商店街での撮影を約2週間行いましたが、 その間にこちらの会場を見に来て、ここだったら「Diaspora」のシリーズが映えそうだねということで、ここで(京都府庁旧本館旧議場で)、シンプルなかたちで展示しようと決まりました。
「Diaspora」は
自らも経験した葛藤と、
偉人たちの活躍を知ってほしい
という思いから。
自らも経験した葛藤と、
偉人たちの活躍を知ってほしい
という思いから。
「Diaspora」の着想については、彼がスペインに滞在して制作活動し、少しずつアーティストとしても名前が知られるようになり始めた頃に感じた経験がもとになっていると聞いています。スペインという異国の地でアーティストとして取り上げられるいっぽうで、人種差別のようなものも少なからずあったそうです。そうした葛藤の部分と、歴史上のストーリーはどうしても西洋の視点で捉えられているため、アフリカ出身の偉人たちの活躍はほとんど紹介されていない。「Diaspora」は、オマー氏自身が経験した葛藤と、同じように葛藤を経験したであろう偉人たち、そして現代のアフリカ出身のスポーツ選手たちの気持ちを重ね合わせ、そういう人たちの存在を知ってほしいという思いから生まれた作品なんです。
想像していた以上に鮮やかで
インパクトを感じました。
インパクトを感じました。
今回、堀内カラーさんにプリントをお願いするにあたって、オマー氏の要望として、スキントーンの問題や、展示方法 (議会みたいところにシンプルに展示したい)、そのため紙はマットな質感を希望していることをお伝えしました。代表の2人とも話したのですが、本当に色鮮やかに、オマー氏の良さがわかるようなかたちにプリントしていただけたと思います。特に「赤」がインパクトのある色として各作品にちょっとずつ散りばめられているのですが、その色合いがすごく良くて、だから僕たちも実際に飾ってみたときに、想像していた以上に鮮やかでインパクトがあるなと感じました。
石橋のコメント
喜んでいただけたことが
大きなポイントでした。