企業の資産を保存、アーカイブするには?

デジタル化

近年、企業アーカイブの需要が高まってきています。その背景には、日本における明治の産業革命期に創業した企業は150年以上もの歴史を重ね、また昭和の第一次大戦景気時の創業から100年を数える企業が増えてきたことからも、こうした節目をきっかけに、社史の編纂や情報資産の整理を行おうという動きや、時代に合わせアナログ資料をデジタルデータ化しようとする動きが強くなってきたことが挙げられます。

こうした動きの中で、実際に社史の編纂や古い資料の整理を任され「大量の資料をどうしたらよいか」「どこから手をつけたらよいか分からない」「捨てるのか、保管なのか?」「データ化するにはどうしたらよいのか?」という声がよく聞かれます。担当になられる方の多くは元々資料の専門部署に配属されている訳ではなく、突然担当になり戸惑ってしまうことが多いようです。

企業が長年保存している資料には相応の価値があり、企業の発展に役立ってくれるモノが多く眠っています。捨ててしまったり、ただ保管するだけではなく、今後の利活用も視野に入れた「企業アーカイブ」を堀内カラーではおすすめしています。

本ページでは、簡単にではありますが企業アーカイブについて概要と利活用について述べていきます。

まずはデータ化

「アーカイブ」という言葉にまだ馴染みのない方も多いかと思いますが、アーカイブ (archive) とは、重要な記録を保存・活用し、未来に伝達することを意味します。つまり、「企業アーカイブ」は、会社の大切な記録を未来に残していくためのもので、そのためにもまずはデータ化を検討することが重要です。

企業が保有する数多くの資料(文書、写真、商品・製品、各種印刷物、映像、音声)はアナログの物質である以上必ず劣化していきます。もちろん劣化の度合いは媒体や保存環境、保存期間によって変わってきますし、保有されている資料のほとんどは目に見える劣化をしていないかもしれません。ただし、劣化は目に見えないレベルでも確実に進行しており、劣化のスピードは加速度的に上昇するため、目に見えるレベルにまで劣化が進むと、もはや復元も難しい状況となってしまいます。

企業の資料である場合、資産としてアーカイブしたいという考えがほとんどかと思います。そのため、劣化そのものを防ぎ、保管しようと考えるのが当然ですが、先にも述べたとおり物質である以上劣化は必ず進行します。そこで劣化の進行をできる限り遅くすることが最善の策と言えます。これには保存環境の見直しや管理方法の変更が必要ですが、まずはデジタルデータ化を行い、現状の写真やフィルム等多くの資料をデータという劣化が起きにくい保存形態でアーカイブすることが最重要となります。

目的に合わせたデータ化を

データ化することが決定したら、次に考えなければいけないのは「どのようにデータ化すべきか」という点です。企業アーカイブを考えられている場合、資料の数、特に写真など紙媒体の資料は膨大な量のため、データ化の作業は専門業者に依頼するのが得策と言えます。そこで必ず考えなければならないのがデータ化するときの解像度です。なるべく鮮明に残したいため高い解像度でスキャニングしたいと考えるのは当然なのですが、解像度設定が高ければ高いほど時間がかかり、また費用も多くかかってしまいます。

特に企業アーカイブ資料ともなると、量によってはスキャニングだけで何年もかかってしまうことも想定されます。それならばと低い解像度を選べば、実際にそのデータを利用する際に、画像が粗すぎて使い物にならないということになりかねません。

重要なのは、大きすぎも小さすぎもしない、適正な解像度でデータ化すること。ただし何をもって適正とするかについては、アーカイブされたデータをどのように利用するかによって変わります。例えば、ポスター等に利用する可能性がある場合は、高い解像度でデータ化する必要がありますし、WEB利用のみであれば低い解像度でも問題ないと言えます。活用の用途は企業アーカイブを考える際の、とても重要なポイントとなります。

ひとつの考え方として、まずは全て小さい解像度でデータ化を行い、段階を踏み必要に応じて高解像度でデータ化するという方法もありますが、「どのようにデータ化すべきか」を考える際は、まず「データ化したモノをどのように利用するか」を考えるといいでしょう。

さまざまな利活用

例えばある企業では、WEB閲覧用に低解像度で、その中から印刷等に再利用する可能性のあるモノを高解像度でデータ化しています。再利用の在り方については、過去の製品のコンセプトやデザイン、歴史などを閲覧可能にすることで今後の製品開発やマーケティングの一助にしたいという考えのもと、製品や資料のディテールを参考にしたり、キャンペーンやブランディングの運用においてポスターやパンフレットの素材に用いたりしています。

また、あらゆる資料や製品には必ず「なぜそれが生み出されたか?」「どのように評価されたか?」といった、当時の時代や市場といった背景が付随しています。そのため単に画像としてデータ化するだけではなく付随情報もセットにしてデータベース化し、公開されるケースもあります。

さらに、近年ではWEB上でSNSを利用し、企業の歴史や製品を紹介することでマーケティングやファンの獲得を狙う企業も増えており、利活用の幅は多岐に渡ります。
このように活用の手段は非常に多く、どの方法が適しているかは企業の在り方、目的によってさまざまです。アーカイブを考える際には、綿密な計画が求められ、多大な労力がかかりますが、それによって「どのようにデータ化すべきか」が明確となります

眠っている資産を「蘇らせる」

創業から数十年蓄積された歴史は、そのもの自体、他社にはない価値があり言ってみれば会社の固有資産です。倉庫などに眠ったままになっている数々の記録は、未来へのヒントや先人たちの強い想いが込められた大切な資産ですが、活用されなければ無いも同然。大切な資産をデータ化し、有効に利活用できるアーカイブを構築することは、企業の歴史そのものを蘇らせ、未来へ継承していくことにもつながります。

堀内カラーでは、スキャニングから画像処理、データベース化、各種出力まであらゆる作業を一貫して行うことができ、長年の知識・技術・ノウハウ、また保有する数多くの機材により、お客様の理想の企業アーカイブを高品質でご提供いたします。企業アーカイブでお困りの際は、どんなことでも構いませんので、まず一度ご連絡ください。

サービスの
流れ
スキャニング
料金一覧
お見積もり
相談
このページの先頭へ