現像された写真やネガフィルム、ポジフィルム、また美術館の絵画などはアナログのデータといえます。
これをパソコンやスマートフォンで扱えるようにすることをデジタル化、またはデータ化と呼びます。デジタル化の手順は大きく分けて「標本化(サンプリング)」と「量子化」、「符号化」の3工程で行われています。
標本化(サンプリング)
写真フィルムを細かい格子状に分割し、色の濃淡を読み取ることを「標本化」と呼びます。標本化は「ピクセル」と「カラーモード」というキーワードで理解することが出来ます。
ピクセル
アナログのデータを細かく分けた格子の一つ一つの四角をピクセル(pixel)または画素といい、一つ一つのピクセルは単色・同じ濃度で表現されます。デジタル化した際に0と1の数値で表すことが可能になり、データの最小単位となります。このピクセルが集まって一つの画像を表現するため、ピクセルの多いデータほど画像は鮮明に表現されます。
例えば、同じサイズの写真フィルムのデータの場合100ピクセルより1万ピクセルでは1ピクセルあたりの大きさが違うため、ピクセルが集合したデータでは滑らかさに違いが現れます。
この画像の滑らかさを「画像解像度」といい、単位はppi(ピクセル・パー・インチ)で表現します。これはデジタル化された写真フィルムの1インチあたりのピクセル数の値で、同じ1インチあたり72ピクセルの72ppiより300ppiの方が、より小さなピクセルを用いていることになります。
カラーチャンネル
デジタル化されたピクセルの一つ一つは「モノクロ」「グレースケール」「ハイカラー」「フルカラー」といったカラーモードで表現され、例えばフルカラーの場合はR(red)、G(Green)、B(blue)の光の三原色のデータに分解します。この分解された3つのデータをカラーチャンネルと呼びます。
また同じフルカラーでもCMYKモードではカラーチャンネルが4つとなります。
量子化
ピクセルに対してカラーを割り当てる事を「量子化」といいます。割り当ての際には1ビット(モノクロ)画像、8ビット(グレースケール)画像、24ビット(フルカラー)画像といったビットで表される階調データを設定し、0と1の数値として取り出しデジタル化します。
例えばフルカラー赤色の場合、111111110000000000000000という24個の数値で表せます。
「符号化」
標本化、量子化の工程で取り出された0と1の値を順番に書き出すこと工程を「符号化」といいます。この工程を終える事で写真フィルムのデジタル化が完了し、パソコンやスマートフォンのディスプレイに表示することが可能になります。
0と1はそれぞれ1ビットのデータ単位なので、アナログの写真やフィルム、絵画を全てデジタル化、つまり数値に置き換える際に出来るだけ綺麗にデジタル化しようと、解像度を高く、カラーチャンネルを多くしようとすればするほどデータの容量は大きくなります。
デジタル化した写真フィルムなどをどう扱うかによって適切な解像度、カラーチャンネルは変わってきます。堀内カラーでは長年の経験と確かな技術、バリエーション豊かな機材設備により、ご利用方法に合わせた適切なご提案が可能です。
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